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⑦母性という幻想 無限の愛

前の記事で、生物学的、心理学的、社会学的な母性について紹介しました。

生物学や心理学では、母性は生得的なもので、有限でした。社会学ではつくられたもので無限に近いものでした。

これらをまとめて私の考えでは、母性という概念の「無限性」が、多くの苦しみをうんでいるのではないかと思います。

例えば、お母さんの立場の場合、子どもの食事について、お友達について、健康について、教育について…といろいろ心配しなければいけません。しかし、生物学的・心理学的に考えれば、そんなに考える必要あるの!?と思います。つまり、衣食住が満たせて一緒に遊んだり絵本を読んだりしてあげてるなら十分立派なお母さんなんじゃないでしょうか。世間一般社会がお母さんにいろいろ期待しすぎなんじゃないでしょうか。

また、子どもの立場の場合、母親っていうものは子どもを無限に愛するべきなんだ!と思ってしまうことが、対人関係に悪影響を与えていると思います。人格障害を抱えている方のお話を伺う機会が何度かありましたが、私は母親から完全に無限に愛されなかった。だからそれはほかの人から補完されて当然だと考えていました。つまり、人格障害は母親は無限に子供を愛するもんなんだ!という信念が生んでいる側面があるということです。もちろん虐待を受けた子どもは脳が委縮しますから、これだけが原因ではありません。生まれつき脳の機能に障害がある場合がありますし、ほんとトンデモナイ親や家庭もあります。あくまでもそういう側面があるということです。

 

それではどうすればいいかといいますとそれを諦めることが重要だと思います。