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虐待を受けて育った人に反出生主義をすすめる理由

反出生主義とは、子どもを産まないことを肯定する主張です。被虐待者向けの反出生主義について書いていきます。

アダルトチルドレンや愛着理論など

虐待が受け継がれていく、被虐待者は他者との愛着が結びにくいなどいろいろな理論があります。どれも絶対的な心理学の考え方ではないですが、少なくとも被虐待者は他者と上手くやりにくいことは推察されます。子どもを持つと、子供自身との付き合いのほかママ友付き合いだとかご近所づきあいだとかいろいろな付き合いが生じます。だから、子どもを持つことは被虐待者の苦手な世界に飛び込むことになります。

子どもを育てるには祖父母の協力を得たほうが有利

子どもはどんな子が生まれるかはわかりません。裕福な家庭で専業主婦ができるなら別ですが、祖父母が手伝ってくれたほうが断然有利です。虐待を受けた女性はそれが望めません。被虐待者に子育ては不利です。

子どもを産んだからといって幸せになるとは限らない

残念ながら、子どもはあなたを幸せにしてくれる道具ではありません。住宅や保険の広告の中でお母さんが幸せそうに子どもを抱いているのは、それが広告だからです。子どもを産んで、家を建て、保険に入ってもらったほうが儲かるからです。また、子どもを産むべきだ、という観念があるのは、人口が増えたほうが経済や政治に都合がいいからです。もちろん、虐待を受けたあなたが親の老後の面倒をみる絶対的な義務がないように、子どもを産んだからといって老後の面倒をみてくれるわけではありません。

虐待への援助が少ない

ただでさえ、保育所の待機児童問題があるというのに、虐待への援助なんて夢のまた夢。また、虐待への理解も社会的に乏しいです。

自分だけ生きていくのが精一杯

残念ながら日本では、若者は容易に生活保護が受けれませんし、若者向けの住宅援助もありません。ですから、親元がセーフティーネットになっています。しかし、被虐待者は親元で暮らせません。だから、子どもを産むなんていうのは高望みで、一人暮らすので精一杯です。また、虐待を受けて深くできた傷のおかげで、常に死と隣り合わせです。

以上のように、被虐待者が子どもを産むメリットは少ないです。むしろデメリット。それでも、という方がいらっしゃったら、それは素晴らしいこと思います。

批判する人は母子教の信者だと思え

女は子どもを産んでこそ幸せ。子どもを思わない母はいない。母は強し。こんなことを押し付けてくる人は、きっと母子教という日本全体規模の宗教なんだと思い、スルーしましょう。

子どもを産まない被虐待女性の新しい生き方の提言

それでは何に希望を持って生きていけば良いのでしょうか。
私は、ギリシアやインドの哲学を学んだ中で、幸せとは集中だと考えています。仕事でも趣味でもいいですから、何かに集中すること。この、集中した時に、苦しい過去の記憶や、未来への不安から開放されるのです。だから、子どもがいようがいまいが、結婚してようがしてまいが、仕事をしていてもしていなくても、何かに集中して、幸せになりましょう。

それでも罪悪感がある人へ

被虐待者は自殺の危険性があります。だから、そうしないだけでも、あなたは十分に倫理的な生き方をしているのです。これはカント哲学のでもしっかり明示されています。だから、子どもを産まなきゃいけない、結婚しなきゃいけない、就職しなければいけないなんて考えずに、とにかく集中できるものを見つければそれでいいのです。
それでも何か役に立ちたい場合は、仕事をすればいいんです。パートだろうがなんだろうが、それは尊いことなんです。